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沖縄を吹く中華の風・燕郷房(YANG KYOU FANG)

  • 2009年5月 4日(月) 15:06 JST

~燕郷房オーナー 成田邦誉・弓子さん夫妻

■路線変更

沖縄で食べられる美味しい本格中華料理として、もっとも有名な店のひとつ「燕郷房」。このお店をきりもりするのは7年前に横浜から移り住んだ成田邦誉(くによ)・弓子さん夫妻。

「夫婦喧嘩なんて殆どないですよ。」という成田夫妻。しかし、横浜にいた頃の邦誉さんは外食関連会社で多忙な業務に追われ、毎日のように地方へ出張。雑貨店で働いていた奥さんの弓子さんと顔を合わせることも少ない生活だった。

     

本来の「飲食店をやりたい」という気持ちとはかけ離れた人生を自覚していた邦誉さんにある日、弓子さんが人生の路線変更を切り出した。

 「どこかへ行きたい...。」

    

ちょうど住んでいた横浜のマンションが競売にかけられたこともあって、二人は新しい人生を考え始めた。アメリカに留学する、沖縄の離島に住む、インドネシアでバリ舞踊を習得するなどなど、さまざまな案が。しかし、最終的に目的地は沖縄に決まった。邦誉さんは大学時代から「英語」が大好き。せっかく話せるようになったのに就職してからは忙しいという理由でサボっていた。

沖縄の米軍基地内にある大学に入学して、もう一度英語を勉強すると言う邦誉さんに、奥さんの弓子さんは、

「いいよ、やりなよ。卒業までの間は私が働いて何とかするから。」

二人はそれぞれの会社を退職し、沖縄へ。基地近くの北谷町にアパートを借りた。しかし、邦誉さんを待っていたのは、「沖縄に1年以上在住している者」という米軍基地内の大学の入学条件だった。

「えー!!って感じでした。ちゃんと調べてなかった自分が悪いんですけど、家に帰ってから妻に何て言おうかと。。。」

■内地の風

理想の飲食店をやりたい邦誉さんは、地元のハローワークに通いながら、客の一人として、また就職先を探す一人として地元の飲食店を回った。「行く店行く店、理想とは違ったんですが、ひとつだけとても”可愛い”バーがあって、そこにはよく通いました。」 ある夜、そのバーでカウンターの隣に座った人と話がはずんだ。その人は、その”可愛い”バーのオーナーだった。オーナーは沖縄で飲食店を開きたいという成田さんの話を親身に聞き、アドバイスをし、最後にこう言ったそうだ。

 「成田さん、是非やってください。沖縄には”内地の風”が必要なんですよ。」

    

「今思えば、まんまとノセられたんですけどね。でも、とても感謝してます。」

バーのオーナーと一緒に内装や収支計画のシミュレーションを行い、平成14年7月、成田さん夫妻は那覇市の美栄橋に燕郷房をオープンさせた。

■”美味しい”を受け入れる。

「最初の半年は鳴かず飛ばずでした。」

しかし、”美味しい”という口コミが次第に広がり、いつの間にかお店にはたくさんのお客さんが来てくれるようになった。外で席が空くのを待ってくれるお客さんに申し訳ないという気持ちから、2年前にはお店を那覇市泉崎に移転させて席数を大幅に増やした。

そんな燕郷房の人気の理由は成田夫妻の料理への勉強熱心に他ならない。趣味は旅行と食べることだという成田夫妻。旅先でも胃薬を片手に一日7件くらいの店を回るそうだ。

「自分が食べてみて美味しいと思ったものは素直に受け入れます。美味しいものは美味しいんですから。そして、それを自分なりにアレンジします。沖縄に合うように、今の時代に合うように。」

    

「でも、今の燕郷房はまだ完全じゃないです。もっと努力して、この沖縄にしっかりと根っこを張りたい。」

成田夫妻は燕郷房を「高級レストランと食堂の中間」と位置づけている。このため、これまで試作したメニューの中には、美味しく仕上がったにも関わらず燕郷房では採用していないものがたくさんあるという。それらは皆、安い食堂が似合うメニューが多いそうだ。

「今後も燕郷房をしっかりやります。でも、もしチャンスがあれば沖縄で”安い食堂”に挑戦してみたいですね。」

今日もたくさんのお客さんが燕郷房でその中華料理を楽しんでいる。

成田夫妻は今、沖縄に内地と中華の風を吹かせている。

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中国家常菜餐庁 燕郷房(YANG KYOU FANG)

〒900-0021 沖縄県那覇市泉崎1-11-3(かりゆし琉球ホテル那覇となり)

    

電話/FAX:098-862-0011

営業時間 平日18:00~24:00(23:30L.O.)土日祭17:00~24:00(23:30L.O.) 年中無休

席数 1階40席 2階36席(2階席の利用は13歳以上)

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(写真提供:燕郷房 取材・文:大矢正史/沖縄ライフスタイル)

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