~おきなわ乗馬倶楽部代表理事 大城直志さん
■沖縄で注目される「馬」
沖縄で今、「馬」が脚光を浴びている。競技としての側面だけでなく、最近では乗馬の持つ健康効果に加え、新たな滞在型アクティビティとしも注目されているからだ。 おきなわ乗馬倶楽部( 沖縄県読谷村 )は、2007年3月、大城さんが「健康・教育・観光・環境」の4Kをキーワードにオープンさせた本格的乗馬倶楽部。きっかけは旅先で当時3歳の一人娘が自分の数十倍も大きな馬に近づき、互いの鼻面を触れ合わせる姿に感動を覚えたことだと言う。

大城さんは 那覇市 首里出身。大手建設会社を退職後、世界の建築を見て歩く。ハワイで大規模リノベーション事業を手がけ、帰国後に㈱アイエムアイコーポレーション( 那覇市 )を設立。社長として沖縄でも信頼・実績のある建築の設計から施工まで一貫した仕事をする会社のひとつに育て上げた傍ら、乗馬倶楽部経営に挑戦する大城さんの沖縄ライフスタイルとは?
■「贅沢な週末」
大城一家のウィークディ。大城さんとインテリアデザイナーの奥さんは 那覇市のオフィスでのミーティングや県内各所の現場を忙しく回る日々。移動中もひっきりなしに鳴る携帯電話に、道端に車を停める。携帯電話に応対する大城さんの背景には沖縄の青い海がのんびりと広がってはいるものの、交わされるシビアな言葉がそのムードをかき消す。 忙しいのは学業と放課後の習い事に追われる小学生の娘にも当てはまる。一家3人が揃うのは金曜日の夜。それから、車で読谷村の乗馬倶楽部へ。
乗馬倶楽部の経営も決して楽な仕事ではない。保有する10頭の馬の健康管理、馬場の手入れ、会員やテンポラリーゲストの騎乗スケジュールの調整、スタッフの手配など、やるべきことは山ほどある。 しかし、大城さんにとっては贅沢な週末だと言う。大城さんは会員の騎乗の世話に加えて、地元の子供たちと馬の触れ合い体験、馬糞を活用した循環型農業の研究などにも積極的に取り組んでいる。また、空いた時間を見つけては家族で乗馬を楽しむことも忘れない。

(子供たちと馬の触れ合い体験の様子。右が大城さん。)
「馬を通して家族と触れ合い、また、一人の人間としての社会貢献について色々なヒントが得られます。忙しいとは言え、贅沢な週末を過ごしていると思っています。」 そう語る背景には、大城さんの沖縄に対する考えがあった。
■馬上から見る沖縄の未来
「沖縄の豊かな未来に必要な4K。-環境・健康・教育・観光」 沖縄に生まれ、世界を見てきた大城さんの持論だ。
「沖縄は、その豊かな自然が人々の懐の深い心と長寿を育む島です。しかし、その沖縄も近年は利便社会のもたらす運動不足もあってか成人病や精神疾患が増加し、子供たちも外で遊ばなくなってきています。1,000万人の観光客をお迎えしようとする沖縄が求められる役割という観点からも、これは放置できる問題ではないと考えています。」と大城さん。
乗馬の持つ心身の健康効果が注目されている昨今だが、大城さん自身も乗馬を始めてから腰痛や疲労の蓄積がなくなった。また、沖縄観光が周遊型から滞在型にシフトすることが求められている今、乗馬はその要件を満たすアクティビティとしても重要だと考えている。
「乗馬倶楽部の経営を通して、会員や家族や馬たちとのふれあいを通して、沖縄の未来を考えていきたいと思っています。ヒトが本来持つ“自然”への回帰と沖縄の観光経済が近い将来共鳴し始めることを願っています。」

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おきなわ乗馬倶楽部
沖縄県読谷村高志保1020-1 「むら咲むら」内
電話:098-958-7116 ホームページ:http://www.jyouba.net/
(写真提供:おきなわ乗馬倶楽部 取材・文:大矢正史/沖縄ライフスタイル)